世界柔道2019東京大会男女混合団体戦を観て思ったこと
押忍!
皆さま、お疲れ様です。
今日は、世界柔道の男女混合団体戦を観た感想と総合格闘技や護身における柔道のメリットデメリットについて私の思った事を書いていきます。
結果は以下の通り日本がフランスを下して三連覇達成しました。
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1:男女混合団体戦を観た感想
⑴準々決勝:日本VS韓国
戦前予想では韓国に手こずるのかなと思ったが、全体的に出場選手の実力を発揮してストレートで勝利しました。延長にもつれた試合も2つありましたが、技を決め切る柔道で一本勝ちと反則をもぎ取っての勝利が日本柔道の本領を発揮していました。
⑵準決勝:日本VSブラジル
ブラジルも手強そうなイメージがありましたが、出場選手がブラジルの運動量に翻弄される事なく冷静に勝利を重ねてストレートで勝利しました。ブラジルはテクニカルなイメージがありましたが、日本の粘り強さで退けていたので、自分の戦いをすれば勝利が近いと感じました。
⑶決勝:日本VSフランス
4ー2の試合結果から見て柔道人口が日本より多いフランスの意地が感じられた内容でした。決勝戦なので一試合ずつ振り返ります。
①影浦心ーシリル・マレ:一本勝ち(小外刈り?)
背負い投げが得意技の影浦選手ですが、前半はマレ選手の様子を伺っていたので消極的と判断されて指導を貰いましたが、後半になるにつれて背負い投げを仕掛けるアグレッシブさを見せることによりマレ選手も指導を貰いました。時間が刻一刻と迫る中で背負い投げが警戒されている中でマレ選手の体勢を崩したところに小外刈りを決めて一本をもぎ取りました。
戦いにおいて相手の動きに合わせることが勝機を手繰り寄せることになりましたので相手の動きに合わせる必要がある事を学びました。
②芳田司ーS=レオニ・シジク:一本負け(大外刈)
芳田選手の敗因として考えられるのは組み手争いに執着していたところ、シジク選手に綺麗に刈られてしまいました。
戦いにおいて一つのことに執着することは命取りになると感じました。
③大野将平ーギョーム・シェーヌ:一本勝ち(内股と巴投げの技有りの合わせて)
大野選手の内股で一本勝ちかなと思ったが、安心せずに次の技を仕掛けて巴投げでも技有りを取って合わせて一本にしたのが流石世界チャンピオンというところで、日本のエースの意地を見ました。芳田選手の負けによる悪い流れを断ち切ったのが見事です。
勝負は最後まで分からないので確実に仕留めるか試合終了の合図があるまでは攻め切ることが必要であると再認識しました。
④新井千鶴ーマリ=イブ・ガイ:一本勝ち(袈裟固めでの押え込み)
人間ブルドーザーと呼ばれているガイ選手の猛攻をいなし続けていたので、新井選手は消極的とみなされて指導を貰う危険性もあったが、いなす中で技をかけていたので消極的とはみなされずにすみました。新井選手は冷静にいなし続けていたので、寝技に持ち込むチャンスを逃さず確実に袈裟固めで仕留めました。
力づくで特攻してもいなされるリスクがあり、自分のペースに持ち込めないことと、相手が勢いよく攻撃してきても冷静に対処すれば自ずと勝機が見える事を学びました。
⑤村尾三四郎ーアクセル・クレルジェ:一本負け(崩れ上四方固めでのタップ)
クレルジェ選手は力任せの柔道で村尾選手は力を上手に利用していく作戦で試合していました。クレルジェ選手は力任せで我武者羅に攻めてきて村尾選手は勢いに飲み込まれる心配がありましたが、スタミナを削り、隙を狙っている柔道をしていました。延長ではクレルジェ選手のスタミナが切れた時が村尾選手の勝機だったが、村尾選手が技有り以上の投げを決め切れず、クレルジェ選手が治療をするきっかけを与えてしまったのがクレルジェ選手のスタミナが回復するきっかけになったのが痛かったと思われます。回復したクレルジェ選手が勢いで崩れ上四方固めをして、村尾選手が抜けようともがいたが、締まってしまってタップしたことがビデオで取られてしまいました。GACKTではないがスタミナは格闘技においてとても重要な要素です。
⑥濱田尚里ーマドレーヌ・マロンガ:一本勝ち(縦四方固めでの押え込み)
濱田選手は開始早々マロンガ選手に技を仕掛けて自分の展開に持っていき、マロンガ選手が崩れたところで寝技に持っていき、マロンガ選手の抵抗を物ともせずにひっくり返して縦四方固めで押さえ込んで一本勝ちを決めました。もの凄く早い展開でした。濱田選手の寝技への持って行き方がとても印象に残りました。
⑷統括
日本の柔道は確実に一本を取りに行く姿勢が感じられました。選手層も厚く団体戦にしか出ていない選手も2020年東京オリンピックにでるチャンスがあると思われます。
試合展開としては、勢いに頼り過ぎる相手にはスタミナを削る戦略があったり、自分の得意な展開に持って行けば必勝パターンになったり、一つのことに執着し過ぎると隙が生じてしまうといったことがあり、戦いも緩急をつけないといけないと感じました。
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2:柔道の技術が総合格闘技や護身に使えるかについての見解
柔道の技術が総合格闘技や護身において有効かどうかの結論は、条件付きだが有効だと言えます。有効な条件についてケースごとに紹介します。
⑴総合格闘技において有利な展開を作れるも決定力不足
総合格闘技において柔道の技術は自分のポジションを取るのに有効ですが、フィニッシュが無いのでこう着状態ができてしまいます。実際に私も総合格闘技ルールでのスパーリングで柔道の技術を応用してみたところ、ポジショニングは思い通りに行きましたが、決定力不足で塩漬けにせざるを得なかったです。
決定力を上げるために柔道の技術にプラスするものは、グラウンド状態での打撃に磨きをかけるか、しっかり関節を極める技を習得するか、柔道の寝技を応用して締めることになります。
⑵護身において状況によっては使える
護身においては、アタッカーの状況によっては有効な技術となります。後ろからの首絞めへの対処として私の経験ですが、クラヴマガの技術が思い出せずに背負い投げをしてしまいましたので柔道の技術が役立ちました。近付いてきた相手との距離を取りたいときは足払いや大外刈りといった足技で倒して距離を取ることもできます。
リスクは、倒した場合にアタッカーの打ち所が悪い場合はや、有段者はアタッカーの状況によらず過剰防衛になってしまうことです。
護身における寝技は推奨できません。寝ていると複数のアタッカーに対処出来ません。速やかに起きてください。
3:まとめ
私自身、柔道経験者なので柔道を観ると柔道がしたくなりますし、総合格闘技のスパーリングで柔道の技術を試したくなります。